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第八百七十七話 月イチ [文学譚]

 だいたいにおいてご機嫌に暮らしている私なんだけれども、嫌なことがひとつだけある。月に一度だけあるアレ。あの日が近づくと、それだけで気が重くなってしまう。ああ、またアレがやってくるんだわ。そう思うとその日が来る前に気持ちが沈んだり場合によっては体調がおかしくなる。友達に言うと、そんなの気にしすぎよって言われるのだけれども、私の場合はそれほど重いわけだ。こればっかりは毎月体験している私にしかわからない、他人にはわからないと思う。

 そして今月も今日がその日。昨日からすでに気持ちが重くなって下腹のあたりがずんとしているような感じ。実際には身体には何の変化も起きていないのに。こればっかりは未体験な人にはわからないだろうな。毎月同じ日に来るから、それが却っていけないのかな。予告もなしに突然来てくれたらまだましなのかも。数日前にお知らせがあって、それで今月の様子がくっきりとわかってしまうから、事前の準備も必要だし、へまをしないように、誰にも迷惑がかからないようにしておかなければならないし。

 いまのところはなんとか乗り越えてきたけれども、そろそろ限界かもしれない。毎月、どんどん負担が増えてきてるんだもの。私自身が自己管理してそうならないようにすればいいのだけれども、精神的に弱いのか、私には自己管理ができていない。だからこんなに悩むんだ。ああ、もう限界かも。

 この日、銀行で通帳に記帳してもらう。すると、やはりマイナス。このマイナスが毎月積み重なっていく。毎月この日に訪れるクレジットカードの引き落とし。私にとっては月に一度の災難みたいな日。

                                    了


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