第千一話_short 引っ越しのご案内 [超短編]
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第千十一話_short 母親 [超短編]
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第千十一話_short 母親
「お母さん、わたしはお母さんにちっとも似てないね、どうして?」
訊かれて母は少し困った顔になって答えた。
「いつか話さなきゃあと思ってたんだけど……あなたを産んだのはわたしじゃないのよ」
娘は驚いたが、愛する母のために言った。
「でも、あたしのお母さんは、やっぱりお母さんだけだと思うわ」
「そう、ありがとう。母さんうれしいわ」
「うん、さぁお母さん、早く温泉に浸かりましょう」
二人は仲良く大浴場に消えて行った。男湯と書かれた扉の向こうへ。
了
第千十話_short 仕事 [超短編]
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第千十話_short 仕事
「もう、こんな仕事は嫌だ!」
たけしが言うと、一緒に仕事をしていた父親がたけしを睨めつけて言った。
「お前は嫌だ嫌だって文句を言うばかり。そんなんでは父ちゃんみたいになれないぞ」
「ぼく、父ちゃんみたいな大人にはなりたくない!」
「なんだ? なんてことを言うんだ! 謝れ!」
「嫌だ、本当のことだもん、謝らない!」
父親は頭を抱え込んだ。なんでこんな子になったんだろう。俺が子供の頃には喜んで父親の仕事を手伝ったのに。
「父ちゃん! 誰か帰って来た!」
「なにやってんだ! お前が四の五の言ってるから!」
「ああっ! もうそこに!」
「は、早く逃げろ! つかまっちまう!」
ふたりは入ってきた窓から急いで他人の部屋を出た。
了
第千九話_short 恋人 [超短編]
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第千九話_short 恋人
「これからも、恋人同士でいような」
男が言うと、即座に新妻が答えた。
「あら、それは無理よ」
「どうしてだ?」
「だって、私は妻帯者とは恋をしないことに決めてるんだもの」
了
第千八話_short 若者 [超短編]
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第千八話_short 若者
「仕事も失って、もうどうしたらいいのか……こんな世の中嫌になった」
若い方の男が年上の男に言った。
「そう言わずに頑張ってみろ、お前さんはまだ若いんだから」
「そうかなぁ。もう充分に生きましたがね」
「なにを言う、定年退職者なぞ、わしから見りゃまだまだ若造だぞ」
了
第千七話_short 結婚 [超短編]
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「どうしてなの?」
真理は叫んだ。
「男だったら親友と呼べるような女と結婚したいと言ったでしょ?」
俺は答えた。
「ああ、そういった。ジョセフ・ジュベールの言葉だ」
「わたしは親友でしょ?」
「確かに……そうだった」
「だからわたしは身も心も女になったの、あなたのために! なのにどうして?」
「……だって……俺は……男しか愛せないんだ」
了
第千六話_short 生きがい [超短編]
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いったい何のために生きているのだろう?
ぼくはなにをするために生まれてきたんだろう?
生きる目標を失いかけていたぼくは、思い切って村の長老に訊ねた。
「ぼくは、なんのためにこの世にいるのですか?」
長老は答えた。
「馬鹿者。ゴミを貯めるために決まっているじゃァないか! お前はゴミ箱なんだぞ!」
了
第千五話_short 死に体 [超短編]
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墓場の掃除をしていた墓守に話しかけるものがいた。
「ああ、もう嫌だぁ。毎日同じことの繰り返しで」
墓守は答えた。
「なんだよ、毎日ふらふらしているお前なんかの台詞か?」
「それが嫌だぁ~もう死んでしまいたい~」
「ばぁか、お前はもう死んでるんだよ、ゾンビだろ?」
了
第千四話_short 王様 [超短編]
人々に向かって男が叫んだ。
「私は王だ。皆の者、私に従え!」
人々の中から声がした。
「お前が王だなんて、誰が決めたのだ!」
すると男が答えた。
「私を王にしたのは、全能の神だ。神が決めたのだ」
そのやり取りを聞いていた私はたまりかねて叫んだ。
「私は、そんなこと決めた覚えはないぞ!」
了
第千三話_short 神様 [超短編]
「神様、お願いです。私を救ってください」
洞窟の奥に祭られた祭壇に向かって手を合わせる男に声が聞こえた。
「男よ。この世に神などいないのだ。だから願い事をしても無駄だ」
「そ、そんなバカな! こんなに悪が蔓延っているのに」
「神はいないが、悪魔はいるのだよ、お前たちの心の中にな」
男は納得して自分の心を開放した。
了